セルフインタビュー 自殺願望と向き合ってみる

自殺願望と向き合ってみる。

 

自殺したい、死にたい、消えたいという気持ち。

これについて、自分自身に問うてみる。

 

Q.死にたいと思い始めたのはいつごろか?

A.一番最初にそれを思ったのは、学生のころではないかと思う。大学院生のときに、勉強に行き詰まって苦しくなった。そういう弱い自分を振り切るために、いまの会社選びをしたというのもある。就職してからは、きついプロジェクトのときに、「しんどいな、楽になりたいな」と思うこともあった。だが、そのときは会社以外での収入を得ようと投資の勉強をしたり、転職活動をしてみたりと、対処法を講じることはできていた。一番しんどいのは、二度目の休職をしてから。現実的な対処としていた副業がうまくいかず、復職にも希望を見いだせないという状況で、いっそのこと楽になりたいという気持ちが強まった。

 

Q.つらいことはいままでもあったとのこと。それまでに行動に踏み切らなかったのはなぜだと思いますか?

A.自分は悪くない、自分はうまくやれる。という気持ちに自然になれたから。具体的な対処法を考えて、行動に移せた。抜本的になにかが変わったとは限らないが、行動しているうちは行き詰まりをかんじなかった。

 

Q.死にたい気持ちは一日のうちどれぐらいの割合で考えている?

A.まず、朝起きたときにはそれが脳裏をよぎります。また一日がはじまるのかあ、というのがしんどい。あとは、日によるが、夕方に考えることも多いです。

 

Q.なぜ死にたいと思う?

A.生きていて行き詰まりを感じるから。このまま復職してもよい職場に恵まれるとは限らないし、自分がやっていく自身もない。その努力をしよう、という気分にもなれない。そのような自分は、生きていく価値がないと思う。

 

Q.上手くいく可能性だってあると思いますが、それについてはどう思いますか。

A.多分、すごく上手くいくと著しく失敗する、の二通りしかないと感じてしまっているのだと思う。すごく上手くいく、はありえない場合しか想定できていない。そこそこうまくいく、普通、平凡といったパターンはあまり考えられていない。と思う。

 

Q.なぜ、中位のパターンを考えられないのですか?
A.病気のせいで悲観的になっているというのもあるし、もともとの性格もあると思う。正直なぜかはよくわからない。

 

Q.こういうストーリーは考えられないですか?復職して、すごく良い職場というわけではないが、そこそこのところに入ることができて、やっているうちに努力したいという気持ちも出てくる。という。

A.考えられなくはないかもしれない。

 

Q.逆に最悪のパターンはどういうものを想像していますか?

A.復職して、周囲から冷たい対応をとられる。結果として、退職をせざるを得ない状況になる(会社都合退職にはさせないだろう)。再就職する際に、いまの会社よりよい条件でいける会社が見つからなくなる。再就職に非常に苦労する。そこまで、想像するとそこまでして生きていたいかなあと考えてしまう。

 

Q.その最悪のパターンは発生しそうですか?

A.わからない。でも、うまくやらないとそうなる可能性は十分にあると思う。うまくやれる自信があまりない。

 

Q.逆にどういうことがあれば、自殺しなくて済むかなと思いますか。

A.十分なお金、親身になってくれる友人や支援者

 

Q.どういう状況になったら、自殺しなくてはと思いますか。

A.経済的な失敗。職がなく、地位のない状態。

 

Q.無職の人でも普通に生きている人はたくさんいます。それについてどう思いますか。

A.その人達は強いのだと思う。自分に自信がある。自分にはそれがない。

 

Q.自信があって、お金もあり、友人もいる、という状況では自殺は考えないと思いますか?

A.脳裏をよぎることはあっても思いつめないと思う。

 

Q.どういうときに思いつめることが多いですか?

A.一人でいるとき。ひまな時。

 

Q.自殺したい、消えたいと思うときはどんな気持ちですか。

A.この世界には、自分ひとりしかいなくて、寂しい感じ。頭がすごく重くなる。視界が狭くなり、身体が思うように動かなくなる。

 

Q.それは辛いですね。相談する相手はいますか。

A.いることはいる。母親と友人の一人。でも、先月一番つらいときには電話することはできなかった。

 

Q.死にたいと思わないときはありますか?また、それはどういうときですか?

A.生きようと強く思うことはあまりないが、希死念慮を忘れるときはある。どういうときか。。それは、未来に対して見通しがつくとか希望を感じられるときかな。

 

Q.これから、どういう状況になるのが希望ですか。自由に言ってください。

A.不安のない状態。自分が生きててもいいと思えるようになること。お金に余裕があって、気持ちにも余裕があって、人助けができること。

 

Q.もう少し具体的にいうと?何が足りない?

A.自分のやっていこうという意志力。そのきっかけ。自分を大切にし、他人を大切にする気持ちが必要と思う。いまはそれがない。とても受動的。能動的になりたい。